Alii! あんがーです。
僕の本名である「カズマ」という名前は、パラオですっごくポピュラーな名前なんだそう。
覚えにくいかと思って、「あんがー」と自己紹介していましたが、もうやめますww
パラオではかずまでいきますww
今日はパラオのリサイクルセンターを見学してきました。
パラオリサイクルセンターとは??
このリサイクルセンターは元JICAシニアボランティアであるFujiさんが設立に関与し、現在もコロール州と契約して管理運営している施設です。
歴史や詳しいことは下記のHPからご覧くださいw
在パラオ日本国大使館
【パラオ リサイクルセンター】って検索するとたくさん出てきます。
まぁ、パラオって大洋州の中でも最も環境施策が進んでいる国であり、その代表ともいえる施設がリサイクルセンターであって、
つまりすんごい環境&パラオにいいことしてる施設なわけです。
今回はBoss Fujiに案内してもらい、施設の中を見学させていただきました。
(Bossは非常にコワモテですが、優しい人ですww)
市民がゴミを持ってくる!缶ビンペットボトルのリサイクルフロー
パラオのリサイクルシステムは、行政が分別収集をするわけではありません。
市民が自分たちでリサイクルセンターにゴミを持ち込んで来ます。
なぜこんなことが可能かというと、それによって彼らはお金を得ることができるから。
パラオの缶や瓶、ペットボトル商品にはもともと10セントが上乗せされた価格で販売されており、これを回収し、リサイクルセンターに持ってくると、持ち込んだ人は1つあたり5セントを受け取ることができるんです。
20個集めれば1ドルになる。これはなかなか大きい額で、特にパラオで出稼ぎに来ているバングラデシュ人などがトラックで大量に集めてきてくれます。
潰しちゃダメ!アルミ缶のリサイクル
集めた缶は、専用のカウントマシーンに投入し、自動で数をカウントします。
ここで重要なことがひとつ。
つぶれた缶はカウントの対象になりません。
日本の感覚では潰して回収したほうが省スペースでたくさん運べるというメリットを感じますが、機械でカウントするため、潰れた缶は正しく数えられないのです。
さらに、重要な理由が不正カウントを防ぐ目的があります。
ズルをしようと思えば、一度カウントした空き缶を何らかの形で再度カウントし、不正に受給金額を吊り上げることも考えられます。
これを防ぐため、カウントされた缶はすぐにプレスし、潰れた缶はすでにカウント済みの缶とみなされるのです。
プレスされ、ブロックになった資源は、台湾などに輸出されます。この輸出先が近年減少しており、価格も低迷しているというのが悩みのタネだそう。。。。
お土産に最適。ガラス瓶は工芸品へ。
リサイクルセンターでは当初、回収したガラス瓶は粉砕されてコンクリなどの建築用材となっていました。
多くの国と同じように、ガラスの工芸品はパラオでも人気の高いお土産。
キレイですよね~~~
ガラス工芸の技術もJICAボランティアによって指導されており、障害のある人にもトレーニングをすることで、彼らの自立した生活を支援しています。
また、ガラス製作体験教室もやっており、自分オリジナルのグラスなどを作ることもできるんです。
そのほかにもステンドグラスとしての活用なども始まっていて、ガラスリサイクルの多様性を感じることができました。
ちなみに、パラオでも大人気のコロナビール。
お店で注文すると、飲み口にライムがついて出てきます。
絶対にこのライムを瓶に押し込まないでください!
パラオにはビンに入ったライムを取り出す技術がありません。
リサイクルできなくなるので、ライムは絞って使ってくださいね。
ゴミを燃料に!プラスチック油化装置
島国であるパラオは燃料資源も輸入に頼っているため、電気代も非常に高い。
一方で、石油からできているプラスチックごみは溢れるほどパラオに入ってくる。。。
そこで、プラスチックを燃料に換えることができるプラスチック油化装置が導入されています。
近日中に再稼働のめどは立っており、ゴミを燃料にするという、まさにバックトゥザフューチャー2のデロリアン的な夢の機械が動き出すことになります。
パラオ人の想いとボスの熱意が融合したリサイクルセンター
施設では空き缶やペットボトル、たい肥化用の生ゴミなんかも扱うのに、嫌な臭いは全くしません。
施設内にもゴミなどは落ちておらず、不正を防止する仕組みもしっかりとされていて、本当にクリーンなセンターでした。
それもこれもBoss Fujiの熱い指導と熱意の結果なのかと感じていましたが、実はパラオ人の心情も非常に重要な要素。
パラオ語にはBULという言葉があり、何事も獲り尽くさず、資源を大切にしようという意味なんだとか。
施設の運営については必ずしも順風満帆ではなく、課題も多いそうですが、これからもパラオ人とBoss Fujiの挑戦は続いていくんだろうなと感じました。
コロール州の環境教育も担っているそうなので、いつか自分も勉強させてもらいたいです。。。。