こんにちは。少しご無沙汰しておりました。
数日前の7月3日、青年海外協力隊駒ヶ根訓練所での派遣前訓練を修了し、無事卒業できました。
本当に貴重な経験と学びがあった訓練でした。
楽しいけれど、決して楽ではない、174名が一つの目標に向かってひたすら努力する二か月間は、とても充実していた時間だと感じています。
今回はそんな訓練の様子を4つの期間に分けざっくりと振り返ってみようと思います。
思い出しながらなので過去の投稿と少しずれてるところもあるかもしれませんが。
訓練1~2週間目:訓練のワクワク感と集団生活のドキドキ感
初日から怒られてしまいましたが、諸先輩方のブログやら事前情報で「訓練はめちゃくちゃ楽しい」と聞いていたので、ずっとワクワクした気持ちではありました。
ang-john.hatenablog.com
ただ、人見知りというか集団に溶け込むことに苦手意識があったので、歳も経験もバラバラな200名近い候補生と一緒に生活することには少なからず不安が。。。
案の定、訓練開始直後は訓練所周辺でコソコソ葉っぱやら虫やらの写真を撮るという、単独行動に勤しんでおりました。
でも、環境教育隊員は直前に技術補完研修があり、仲のいい人達ができるので、ほかの候補生よりはアウェイ感なく研修をスタートできると思います。
初日のお風呂とか、みんなめっちゃよそよそしいのに、環境隊員だけはよくしゃべってたなぁと思う。
そのうち生活班とかホームクラスといった、生活の単位ができてきてみんなと仲良くなることができます。
逆に、生活班、ホームクラス、職種といった集まり以外の人たちと親しくなるには個人の努力が必要になります。
自分の場合はもう少しいろんな人と仲良くなれたんじゃないかなぁと思っている・・・
訓練3~4週間:集団生活の疲れ、体調不良に注意
訓練所での生活も2週間ほどすると、おおよそのサイクルが出来上がって、慣れが出てきます。
実はこの時期にけがをしたり体調を崩す人が増えるといわれています。
実際、少し風邪が流行ったり、体調不良で病院に行く人もいました。
心理的にも沈みやすいといわれていて、訓練所という異質な環境にメンタルの調整が利かなくなることもあります。
異文化適応のU字曲線をご存知でしょうか?
心理現象として言われているもので、この図は同期隊員のJ君が自主講座で説明してくれたものの自作手書きVerです(恥)
(J君は国際NGO団体で協力隊よりもシビアな環境の中、国際協力に従事していたプロでもあります((((;゚Д゚)))))
人が異文化で生活をする際の心の動きを現した図で、横軸が時間、縦軸が心の浮き沈みを示しています。
ピンクの丸がハネムーン期。すべてが目新しく、何をしても楽しい時期といわれています。
そして黄色で囲んでいるのがいわゆる「カルチャーショック」。これまでの自分と異なる生活空間に心が耐え切れなくなくなって沈んでしまう時期です。
このカルチャーショックは人によって発生する時期も、度合いも様々ですが、必ずだれにでも起きるといわれています。
訓練所生活に慣れ、それまで新しい刺激として新鮮に捉えていたものが心の負担になっていったりするのかもしれません。
自分の場合、このU字カーブは訓練の後半に来たと感じていますが、、、
自主講座を開いて充実感MAX
落ち込みますよって言った後になんやねんって感じ(笑)
5月31日に自主講座「世界を救う!森のレストラン」を友人2人と開講し、多くの訓練生に「虫を食べる人」ということで広く認識された日でもあります。。。
ang-john.hatenablog.com
ただ、満員御礼で実施できたこと、多くの人に昆虫食を理解してもらえたことが非常に楽しかったし充実感を感じることができました。
第二回の開催、できなくて本当に残念。申し訳ない。。。
本当はマゴット・パーティーと称して、自分たちで幼虫の採集と調理を行うプランを考えていたのだけれど。。。
訓練5~7週間:中間試験にピリピリムード
訓練の半ばには中間テストという大きな試験があります。
前半期での語学の学習到達度を計る試験。この試験の出来が悪いと週末の外出が認められなくなります。
ちょうど、2か月間の中で唯一土曜日半休がある直前なので、近くにキャンプへ行ったり、旅行したり、実家に帰ったりという予定を立てている人も多く、とにかく必死で勉強してる候補生ばかりでした。
僕らはというと、英語なのでそこまで不安はなかったものの、相変わらず大量の宿題が出ていたため、どの候補生よりも遅くまで教室にいたと思います(笑)
結果、英語履修者は無事、合格。
この中間試験では、フランス語やその他の希少言語といった初修言語の訓練生で、外出禁止になる人がいるようです。
時間の進み方が加速。訓練終了を感じ始める
中間試験後のお楽しみイベントを終えると、突然、時間の進み具合が早くなりました。
空き時間には新しいことよりも慣れ親しんだことをやり、勉強し、くだらないおしゃべりも多くなり、毎日が矢のように過ぎていきます。
平日頑張って、週末を全力で楽しむということに命を捧げます。人によっては休日も勉強してる人もいました。
訓練8週間~最後:最終試験とラストイベントの乱立
訓練も最後になると、最も大きな関門となるのが語学最終試験。ここで落ちれば、なんと派遣中止になります。
しかし、より一層勉強するというよりもひたすら宿題に取り組んだ感じ。だって、最終試験が終わった後ですら宿題をやってたほどですから。。
まぁ英語だったので、落ちるというのは余り考えてなかったんですけど(笑)
ただ、試験内容は中間の時よりもだいぶレベルが上がったように思います。
リスニングもなんか不安が残ったし、ライティングは時間が足りず、スピーキングはめちゃめちゃ焦り、思うように話ができませんでした。。。
ラスト自主講座。KTC祭
訓練の最後、7月1日には最後の自主講座KTC祭が開催され、集まったスタッフ、候補生みんなでイベントを楽しみました。
この企画の中心も3班の班員で、やっぱすごいなぁ~と思いながら、自分はパシャパシャ写真を撮っておりました(笑)
涙の修了式(笑)
70日間の訓練の最後を飾るのが修了式です。
入所時のサラッとした感じではなく、しっかりと時間をかけ、練習して行います。
国会議員や某有名大学の理事長や協力隊関係団体の方々など、多くの来賓の方々が来られます。
その時間なんと1時間半(笑)。
最後に、訓練生の代表として謝辞を読んだのは山菜採りでもお世話になったP氏。
前々から準備してるのは知ってたけど、あんな大作を用意してるとは思わなんだww
謝辞で泣かすんじゃねーよ(笑)
そのあとは別会場に移動して、壮行会。
語学の先生や地域実践でお世話になった駒ヶ根市の方々とも挨拶できる最後のチャンスです。
生活班をお世話してくれた担当スタッフと写真撮ったり、離れ離れになる隊員たちと写真撮ったり、隊員の出し物があったりと涙と笑いの壮行会になります。
バスの時間は14時と厳しく決まっているので、名残惜しくても急いで準備してバスに乗り込みました。
でもバスの周りに集まるころにはみんな号泣。
その光景たるや、まるで戦地に赴く同志を見送るかのような雰囲気(笑)
自分もこのときに撮った写真は大泣きしていて見れたものじゃありません(笑)
ずばり、派遣前訓練の感想は…
想像以上にすんばらしかった!!
素晴らしかったです。
最初はそんな風になるなんて思わないと思います。見ず知らずの人がいきなり一緒に暮らして、ストレスしかないと思うかもしれません。
でも、社会生活、学生生活では出会えない人々、理解者に出会えます。バックグラウンドもバラバラ、年齢もバラバラ。でもやりたいことは同じ。悩みも同じ。
2019年度1次隊のメンバーは二本松も合わせておよそ300人。
JICAボランティアは草の根外交官とも呼ばれ、世界各国で顔の見える国際協力に従事します。
それぞれの活動を楽しみにしながら、このメンバーに恥じないよう、負けないよう、二年間頑張ろうと思うのでした。